ヘアカラーは髪をどのくらい傷める?その理由は?
でも、カラーリングをすると髪が傷んでしまうと聞くし。。。
カラーリングをすると髪が痛むとことは何となく分かっていても、どうして傷むのかまで理解している方は少ないのではないでしょうか。
ヘアカラーの髪への影響を知ることで、髪へのダメージを最小限に食い止めることができます。
ヘアカラーによる髪へのダメージについてまとめたので、これからヘアカラーする予定のある方は読んでみて下さいね。
Contents
髪の毛が染まる仕組みとは?
基本的に、髪染めは1剤と2剤という2つの薬剤を使用することで髪の毛の色を変えていて、1剤には主に染料とアルカリ剤、2剤には酸化剤が含まれています。
この1剤と2剤の薬剤が混ざり合い、化学反応をおこすことで髪が染まります。
1剤に含まれているアルカリ剤が、髪を守っているキューティクルを開くことで、カラー剤が髪の内部まで浸透していきます。
髪の毛の内部へ浸透をしたカラー剤は、酸化剤の作用によって髪のメラニン色素を分解し、脱色します。そこに化学反応で発生した酸素と染料が結びつき、酸化することで色を発色させます。
ヘアカラーをすると髪をどのくらい傷める?
ヘアカラーを行うと髪へどのような影響があるのか、具体的に説明をします。
ヘアカラーをすると抜け毛が増える
美容院で行うヘアカラーは、カラー液の色素薬剤を毛の内部に浸透させることで、髪の毛の色を変色させます。
この時に、色素薬剤は髪の毛のキューティクルをこじ開けて髪の内部のコルテックス(髪を丈夫にしたり、しなやかにする役目のある、髪の内部にある層。)にも影響を与えるので、髪の毛がダメージを受けてしまいます。
カラー液が頭皮に付着をすると、頭皮が刺激を受けて炎症を起こし、抜け毛の原因となります。又、薬剤が毛穴に詰まったままになると、そこに細菌が繁殖しやすくなり、抜け毛や脱毛へと繋がってしまいます。
● ヘアカラーをすると髪の毛が傷む
ヘアカラー剤には、色素成分と脱色成分が含まれています。
脱色成分によって、髪の毛の内部にある色素というたんぱく質を破壊して、この色素の一部を残したまま、残りの色素を髪の毛の外に出します。
残った色素にヘアカラー剤の色素成分がまとわりつくことで発色するのですが、ヘアカラー剤の脱色成分が、髪の毛の内部の大切なタンパク質や、キューティクルを構成しているタンパク質も破壊してしまうので、ヘアカラーをすると髪の毛が傷んでしまいます。
● 皮膚科医はヘアカラーによる頭皮へのダメージを警告しています。
皮膚科や頭皮外来のお医者さんは、ヘアカラーは頭皮の炎症やかぶれ・髪が細くなる・抜け毛や皮膚アレルギー等を発症させるリスクがあり、頭皮へ多大なダメージを与えてしまうと警告をしています。
● ヘアカラーをするとアレルギーが発症する!?
ヘアカラーを行っている時にすでに頭皮がヒリヒリすることがありますが、これは接触性皮膚炎という炎症が起こっているからで、明らかに頭皮は薬剤に対して負担を感じている証拠です。
ヘアカラーの成分にはアレルギーの原因をなる化学物質が含まれているので、長期間カラーリングを続けているうちに、ヘアカラー剤に含まれている化学物質に身体が侵食されて、ある日突然アレルギーを発症する方もいます。
美容師さんの退職理由の上位には、「手荒れ」と共に「アレルギー体質になったから」というのがあるのも事実です。
カラーリングをすると、髪や頭皮にダメージを与えて炎症を起こしてしまい、頭皮の老化を促進させてしまうので、自分の将来の頭皮に影響が出てしまう可能性が大きいです。
ヘアカラーの種類別、髪が受けるダメージとは?
一概にヘアカラーリングといっても、薬剤によって髪や頭皮へのダメージも異なります。
それぞれのヘアカラー剤による髪へのダメージをまとめてみました。
これから髪を染めたいと思っている方は、各薬剤のダメージの程度を参考にしてみて下さい。
ヘアカラー
ヘアカラーは天然の染料なので、髪や頭皮への負担がほとんどなく、トリートメント効果もありますが、色を抜かずに染める為、黒髪への発色は悪いです。
初めてヘアカラーで染めた時は、髪がゴワつくことがありますが、繰り返し染めていくうちにゴワつかなくなります。
又、市販品や美容室で使用されているヘアカラーには、化学染料を混ぜた商品があるので注意をして下さい。
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアはカラー液を内部浸透させずに、髪の毛の表面に沈着させることで髪の色を変えるカラーリング法です。髪の内部への影響はないので、ヘアカラーと比較すると髪の毛へのダメージは少ないのですが、髪の毛の表面に沈着したカラー液が剥がれる時に、髪の毛を保護しているキューティクルも一緒に剥がれてしまうことがあります。
そうすると、髪の毛を保護するものが失われるので、結果的に髪がダメージを受けやすくなってしまいます。
ヘアブリーチ
ヘアブリーチは元々ある髪の毛のメラニン色素を分解することで、髪の毛の色を変えるカラーリング法です。
ヘアブリーチ剤を髪の毛の表面に付着し、薬剤を髪の内部へと浸透をさせます。
この、髪の内部へと浸透をした薬剤が、コルテックス(髪を丈夫にしたり、しなやかにする役目のある、髪の内部にある層。)内の色素を分解し、髪の毛の色を明るい色へと変化させる仕組みとなっています。
髪を守ってくれているキューティクルをこじ開けてヘアブリーチの薬剤が浸透し、コルテックスにも影響を及ぼすので、髪の毛へのダメージがとても大きくなってしまいます。頭皮に薬剤が付着すると熱や痛みを感じることもあり、抜け毛や脱毛の原因となってしまう可能性大です。
白髪染め
白髪染めはブリーチ成分によって髪の色素(タンパク質)を破壊して無色化していきます。
ヘアカラーよりもブリーチ力が高く、中でも酸化染料を使用した永久染料剤は髪へのダメージがより大きくなります。
白髪染めの色素は髪の毛に色素が全く残っていなくても染めることが可能なので、髪の毛に残っている色素を全て破壊しつくし、白髪染の薬剤の色素同士が引っ付きあって大きくなり、それぞれ発色することで黒く染まる構造となっています。
白髪染めのブリーチ成分によて髪の毛本体のたんぱく質も破壊されてしまうので、染毛をすると髪の毛は当然傷んでしまいます。
泡カラー
美容室では泡カラーはほとんど行われませんが、市販の商品では泡カラーが多種類販売されています。
泡カラーはカラー剤が泡状になているので、髪へ揉み込みやすく、長い髪の毛でも簡単に塗ることができるカラーリング剤です。
カラーリング薬剤を泡状にする為に、泡カラーには界面活性剤が入っています。
界面活性剤とは、主に洗浄剤に使用されている成分で、界面活性剤によって泡カラーの容器を振ると泡立つことができる仕組みとなっています。
界面活性剤は薬剤の吸収を高めるという性質があり、髪の毛にカラーリングの薬剤が吸収されやすくなるので、カラーが入りやすくなるのですが、反面、カラー剤に含まれている髪にとって有害となる成分も髪の毛に吸収されやすくなってしまいます。
頭皮や毛根へのダメージ量が増えるので、頻繁に使用しない・根元に泡カラー剤をつけないようにするなど注意をして下さい。
市販品と美容院のヘアカラーの髪へのダメージの違い
市販のカラー剤は、ドラッグストアやスーパー等どこでも手軽に安く購入できますし、家で染めれるので便利ですよね。
髪へのダメージは美容院でのヘアカラーと比較すると、どれ位違うのでしょうか?
市販のカラー剤の髪へのダメージ
市販のカラーリング剤は基本的にどれも強い薬品を多く使用しています。
又、染料も髪の毛先から根元まで同じ強さのため、髪や頭皮に与えるダメージが大きくなります。
薬剤が強いので、使用前は必ずパッチテストを行うようにしましょう。
美容室でのカラーリングの髪へのダメージ
薬品は弱いものから強いものまでそろっていて、調合もできるので、髪へのダメージを最小限に抑えることができます。
髪の根元は染料の強さを弱くしたり、毛先だけ強くするなどの工夫もできるので、髪や頭皮のダメージを軽減することも可能。
又、カラーリング後に、カラーリング専用シャンプーで洗髪をするので、カラーリングの薬剤を綺麗に落とし、髪のダメージの補修もできます。
が、そうはいっても、やはりカラーリング自体が髪や頭皮に負担をかけてしまいます。
できるだけダメージを抑えれるカラーリング剤を選び、頻繁に染めると薄毛が進行する可能性があるので、間隔をあけてカラーリングを行う等注意をして、髪へのダメージを防ぎましょう。
カラーヘア後のケアや注意点
ヘアカラーは髪にダメージを与えてしまうと分かっていても、「やっぱり染めたい!」という方が多いのではないでしょうか?
できるだけ髪へのダメージを減らしてカラーリングを楽める為の、誰でもできる簡単なケア方法を紹介します。
洗浄力の強いシャンプーを使用しない
洗浄力の強いシャンプーは髪のキューティクルを剥がすので、髪を傷つけていまいます。
ヘアカラーをした髪はキューティクルが傷んでいるので、洗浄力の強いシャンプーを使用すると更に悪化することになってしまいます。
又、石鹸シャンプーは髪をアルカリ性にします。
ヘアカラーをしたことで、酸性からアルカリ性へ傾いてしまった髪を、石鹸シャンプーを使用することで、更にアルカリ性へと傾けてしまうので、ヘアカラー後は石鹸シャンプーの使用を避けた方が良いです。
ヘアカラー後は、低刺激で洗浄力の弱いアミノ酸系シャンプーや、ベタイン系シャンプーを使用するのがおすすめです。
アミノ酸で髪を補修する
ヘアカラーをした髪は、キューティクルが破壊されて、髪の内部にあったタンパク質が流れ出てしまっている状態なのですが、そこへアミノ酸を補給するとタンパク質が満たされて、美しい髪を取り戻すことができます。
毎日のシャンプーをアミノ酸シャンプーに替えると、髪のダメージケアが簡単にできますよ。
カラーリングをする直前にシャンプーをしない
カラーリングをする前にシャンプーをすると、頭皮のバリアとなってくれる油分を取り過ぎてしまい、頭皮にダメージを与えてしまうことになります。
シャンプーは前日までに済ませておきましょう
信頼できる美容師選びが重要
強い薬剤を使う程に、髪は簡単に染まります。
が、髪のダメージを減らしながらも理想の髪型にしてくれて、ヘアカラー後のケアも万全にしてくれる腕の良い美容師選びが、髪の健康の為には重要です。
まとめ
髪や頭皮の健康のことを考えるなら髪は染めないのが一番です!
とは言っても、やっぱり染めたい!という方は多いと思います。
そんな方は、髪へのダメージを軽減することを考えてくれる美容師さんにカラーリングをしてもらうのが、当然といえば当然かもしれませんが、一番髪の健康の為には良いのではないでしょうか。
もし、自分で染めたい方は、天然の染料のヘアカラーが一番頭皮や髪へのダメージを軽減してくれるカラー剤だと個人的には思います。
ヘアカラーの知識を得ることで、ヘアカラーによる髪へのダメージが最小限にすることができます。
ヘアカラーで髪を痛めたくない方は、ちょっとだけ調べてみると、髪の健康も、お洒落なカラーヘアも同時に手に入れられると思いますよ。