脱毛症に効果のある漢方はあるのか?
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漢方とは
漢方について詳しく説明します。
漢方について
「漢方」とは、約2000年前の中国で確立され、それが現代まで伝えられている伝承医学です。日本に伝えられて「漢方」と呼ばれるようになりました。天然物である生薬を2種類以上組み合わせて作られた薬のことを指します。
漢方の働きは
からだは「気、血、水」という3つの要素から構成されており、バランスが重要となります。この3つの要素のバランスが崩れると、からだの不調が出てきます。漢方は体のバランスを元に戻す働きがあるのです。
すべての症状が改善できるわけではない
漢方を使えばどんな症状でも改善できるわけではありません。緊急を要するほどの痛みや発作など、すぐに何とかしなければ命に係わるという場合には病院へ行って処置をしてもらう必要があります。
病院では治らない場合
どこか調子が悪いのに病院へ行っても何も問題はないと言われた場合、そんな状態の場合には漢方が適しています。虚弱体質、アレルギー体質、成人病、婦人科疾患、自立神経失調症などが漢方の得意分野です。
脱毛症に効果のある漢方
漢方は様々な「生薬」と呼ばれる素材の組み合わせで出来ています。漢方は副作用があまりなく、体質の改善が期待できまずが即効性がないので、すぐに効果が表れるわけではありません。また必ず効果があるわけでもありません。しかし、体質改善が望めるので脱毛症改善に期待が出来るのです。脱毛症に効果のある漢方について説明します。
柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
ストレスをとり除き、自律神経を安定させる働きがありますから、体力がありストレスが原因と考えられる脱毛症や、神経症状を訴えている方に用います。即効性が期待でき2ヶ月で脱毛部分から髪の毛が生え揃うこともあるようです。
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
ささいなことが気になって落ち着かなくなったり、ちょっとしたことで興奮したりする症状をこの漢方を飲むことで体のバランスを整えて、心を落ち着かせることが出来ます。円形脱毛症に効果があると言われていますが、不眠症などにも効果があるようです。
小柴胡湯(ショウサイコトウ)
子供の円形脱毛症に効く漢方です。体の免疫機能を調整し炎症をやわらげますし、体の疲れをとる働きがあります。体力は中程度ある方に用います。
加味逍遥散(かみしょうようさん)
疲れやすくイライラする人にお勧めの漢方薬です。自律神経を調整し、イライラやのぼせを鎮めて、血行も促進します。特に女性の円形脱毛症に効果があると期待される漢方薬です。更年期障害や月経不順、神経症に悩んでいる女性に良いようです。
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう)
髪の傷みや肌あれが気になる方にお勧めできる漢方薬です。血の巡りを良くして胃腸のはたらきを高め、食べ物の栄養分を消化吸収できるようにしてくれます。
半月厚朴湯(はんげつこうぼくとう)
神経をしずめてストレスの抑制などの効果が期待出来ます。うつ病の方にもこの薬が使用される事もあります。
漢方薬以外の脱毛症治療法について
漢方薬を使う以外にも治療法はあります。
ドライアイスで治療
脱毛症をドライアイスの力で治療を行う方法があります。ドライアイスと言ってもスーパーなどで手に入るドライアイスを使うわけではありません。雪状炭酸圧抵療法というものです。脱毛している部分をドライアイスで軽く冷却して脱毛症の原因である免疫の攻撃対象をそらす効果があるのです。自分でもできると思ってやると大変なことになってしまうのでやめましょう。
注射で治療
脱毛部分にステロイドを局所注射するといった方法もあります。脱毛症治療の中でもかなり有効な治療法と言われていますが、ステロイドなので副作用を感じる場合もあります。
まとめ
脱毛症にはいろいろな治療法がありますが、漢方を使っての治療は体の様々な不調を改善し、バランスを保ってくれる効果があるので、健康のためにも良いといえます。