女性の薄毛の原因と改善方法
女性の薄毛の原因は男性ほど遺伝子の影響が無く、生活環境のどこかにあるといわれているので、生活環境を改善すれば薄毛の解消は可能となります。又、育毛効果は男性より女性の方が出やすいことが分かっています。
女性の薄毛の原因は一人一人違うので、対策法も様々となります。
今回は、女性の薄毛の原因と改善方法について紹介します。
女性の薄毛の原因
女性の薄毛の原因は様々です。
その中でも代表的なものをここでは説明していきます。
今のところ抜け毛の心配がない方も、今後の予防の為にも、できるだけ早くから薄毛となる原因を取り去っておくと有利となりますよ。
ストレス
持続するストレスは、女性ホルモンや血流をコントロールしている自律神経のバランスを乱します。それによって、活性酸素が発生し、ヘアサイクルも乱してしまいます。ホルモンの分泌が乱れると心身の働きが悪くなりますし、ストレスがかかり、自律神経が緊張することで筋肉が収縮して血管が細くなり、血流が悪くなってしまいます。毛根部に栄養分が行き渡らなくなる為、抜け毛や毛髪成長不良の要因となります。
その他、ストレスが溜まると、不眠症や内臓機能の低下やアドレナリンの過剰分泌など様々な不調の原因となります。ストレスは毛髪に限らず全身のエイジングにも悪影響を及ぼしてしまいます。
間違ったケアケア法
●シャンプーのしすぎ
1日何回もシャンプーをするなど、シャンプーをし過ぎると、頭皮を守ってくれる皮脂まで洗い流してしまい、頭皮が乾燥する為、抜け毛の原因となってしまいます。
シャンプーは1日1回までとしましょう。
● シャンプー法の間違い
シャンプーが不十分で、汚れが髪の毛穴に残ったままだったり、逆に汚れを落とそうとしてシャンプーの時に強くこすると頭皮に炎症を起こしてしまいます。シャンプーの本来の目的は、髪の毛のケアでなく、頭皮を洗うことです。頭皮の汚れを意識して正しく洗わなければ、逆に薄毛の原因となってしまいます。
● すすぎが不十分
シャンプーやトリートメント等のヘアケア用品のすすぎが不十分だと、髪の毛穴が詰まってしまうので、新しい髪が生えなくなってしまいます。
●パーマやヘアカラーのダメージ
パーマやヘアカラーは使う薬剤の刺激が強いため、髪や頭皮に大きなダメージを与えてしまいます。それによって髪がやせ細り、抜け毛や薄毛の原因となってしまうことがあります。
食生活の乱れ
偏った食生活や栄養不足などの食生活の乱れによって、栄養状態が悪化すると、頭皮の血行が悪くなり、健康な髪を作る為の栄養が行き渡らなくなります。
その結果、抜け毛が増えたり、髪が細くなってしまうことがあります。
又、女性が好むスイーツ等の甘いものの食べ過ぎは、皮脂の分泌を招いて毛穴に皮脂が詰まる原因となったり、ジャンクフードや外食での質の悪い油を摂取すると、体内の活性酸素を増やして細胞の新陳代謝を乱す要因となってしまいます。
肉類や油こい食事の摂りすぎも薄毛の原因といわれています。
妊娠や出産による抜け毛
出産後に髪が抜けるのも、女性ホルモンのバランスの影響となります。
産後の脱毛は、分娩後脱毛症と呼ばれてています。
妊娠中は、母乳を作る準備の為に女性ホルモンの分泌量が出産まで増え続けますが、出産後は女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。それによって脳内神経物質の働きも弱くなり産後の抜け毛の原因となってしまいます。
又、慣れない育児のストレスや睡眠不足などによっても、ホルモンバランスが乱れ、抜け毛に繋がることがあります。
妊娠中は、お腹の赤ちゃんに栄養を送っている為に頭皮や髪の栄養が不足して髪が薄くなることがあります。
女性ホルモンの減少
女性ホルモンは30代から減少し始め、40代になると急激に減少します。女性ホルモンのエストロゲンは、毛髪を育てて維持する働きがあるので、ホルモンバランスが崩れるとヘアサイクルも乱れてしまいます。又、エストロゲンの分泌量の減少によって、自律神経のバランスが乱れて更年期障害を引き起こします。更年期障害によって、頭皮の健康状態の悪化や髪の毛の成長が低下する為、髪のハリやコシが失われ、健康な髪が生えにくくなってしまいます。
男性よりも女性の薄毛が目立ちにくいのは、「女性ホルモンには髪の毛の成長をサポートする働きがあることによる」と考えられています。
又、更年期でなくても女性ホルモンのバランスが崩れると脱毛が起こる場合があります。
甲状腺ホルモンの低下
女性の方の多くは40歳頃から甲状腺の機能低下がみられます。甲状腺機能の低下によって色々な症状が起きますが、脱毛症もその中の1つとなります。
免疫不全
本来外的から身を守る為の作用が正常に機能しなくなり、自分の身体を攻撃するようになることを免疫不全といいます。
免疫の攻撃が毛根に向いたことで、薄毛や抜け毛となることがあります
免疫不全の原因は、遺伝子やホルモンバランスの乱れによるものといわれています。
男性ホルモンが多い
遺伝的に男性ホルモンの分泌量が多いほど、髪の成長を抑制し、髪が早く抜けてしまう為、抜け毛や薄毛が多いです。
又、男性ホルモンが原因となって薄毛になる体質は遺伝するといわれています。
極端な食事制限によるダイエット
極端な食事制限をするなどのダイエットをすると、健康な身体を維持する栄養が不足してしまいます。身体の栄養が不足をすると、髪へ栄養が行き届かなくなり、髪にコシやハリがなくなる等の髪質が悪くなったり、抜け毛や脱毛を引き起こします。
ダイエットをする場合は、無理な食事制限ではなく、運動を取り入れるなどをして健康的に行いましょう。
睡眠不足
昼に受けた髪や頭皮のダメージは、寝ている間に働く免疫細胞やホルモンによって修復されます。
成長ホルモンの分泌量が多いほど、丈夫で健康な髪に成長します。
睡眠不足になると、頭皮の血行が悪くなり、健康な毛髪をつくる為の栄養が髪へ充分に行き渡らなくなります。その結果、抜け毛が増えたり、強い髪が生えにくくなってしまいます。
身体の冷え
女性は冷え性による血行障害によって、毛根へ栄養が行き渡らなくなる為、薄毛や抜け毛の原因となることがあります。
毎日同じ位置に分け目をつけている
毎日同じ位置に髪の分け目をつけていたり、同じ位置の髪の毛を結んでいる人や、毎日髪を後ろに強く引っ張って結んでいる人は、その分け目から抜け毛が増えることがあります。
頭皮の紫外線ダメージ
お肌の紫外線対策には気を遣う女性は多いですが、髪の毛の紫外線対策はあまり意識されていない方が多いようです。毛母細胞が紫外線のダメージを受けると頭皮の日焼けや乾燥を引き起こす為、抜け毛が多くなってしまいます。
又、紫外線を浴びた皮脂が過酸化脂質に変化して毛穴を詰まらせることで、髪の成長を妨げたり、髪のキューティクルは紫外線によってダメージを受けやすい為、長時間紫外線を浴びると、髪や頭皮に悪影響を与えてしまいます。
女性の薄毛の改善方法
毎日無意識に行っていることが、実は薄毛や抜け毛の原因となっている場合があります。生活習慣を見直して、できることから改善していきましょう。
頭皮マッサージ
頭皮のマッサージは、毛量を増やす効果があります。
毛根に栄養を運ぶ血管は、頭皮とその下にある頭蓋骨の間を通っているので、力を加えると血管へストレートに力を加えることができます。すると、一酸化窒素が血管を広げる為、血流が改善され、毛根へ運ばれる栄養が増えるといわれています。
ある実験によると、頭皮マッサージを半年間続けた結果、毛髪密度が6%上がったというデータが出ています。
頭皮マッサージを行う際は、指の腹で優しく円を描くようにマッサージをしましょう。
力を入れすぎたり、爪を立てて頭皮を傷つけないように注意してください。
女性の薄毛で治るタイプは甲状腺ホルモンの減少が原因の方
甲状腺ホルモンが減ると、髪の毛を作る細胞の活動が弱くなる為、抜け毛が増えてしまいます。
大量の脱毛や疲労感、寒気等の症状のある人は、甲状腺ホルモンが減少した”甲状腺機能低下症”かもしれません。
薄毛の原因がこの病気の場合は、甲状腺ホルモンと同成分の薬を服用すれば、治る可能性が高いそうです。
女性ホルモンを補う
女性ホルモンに含まれるエストロゲンは、頭皮や髪の健康をサポートするといわれています。エストロゲンとよく似た働きをする大豆イソフラボンを積極的にとることで、不足している女性ホルモンを補うことができます。
大豆イソフラボンが多く含まれる食材は、豆腐や納豆などの大豆製品です。
更年期に入ると、女性ホルモンは減少しますが、その他にも、ストレス・生活習慣の乱れ等によっても女性ホルモンは急激に減少するといわれているので、生活習慣の見直しも大切です。
加齢と共にホルモンバランスの低下は誰にでも起こりますが、睡眠不足や食生活・適度な運動をするなど、日々の生活習慣を改善することで、抜け毛を減らし、健康な髪を維持することは可能となります。
バランスの良い食事
毛髪の95%は十数種類のアミノ酸が結合してできるケラチンというタンパク質からできています。このケラチンは年齢を重ねると共に減ってしまいますが、加齢以外にも不規則な食生活もケラチンを減らす原因となってしまいます。
大豆類、魚類、肉類、卵類などの良質なタンパク質や、髪の元となる良質なアミノ酸を含む肉や豆。新陳代謝を促進するヨウ素が多く含まれた海藻類。血流を促進する効果のあるビタミンを含む野菜類など、髪に良い栄養素も積極的にとりましょう。
又、ブロッコリースプラウトや唐辛子は育毛効果がある食材として今、注目されています。
栄養が不足すると毛髪の成長は低下するので、バランスの良い食事は髪の成長の為にも大事ですし、薄毛や抜け毛だけでなく、他の疾患も遠ざけてくれます。
正しいヘアケア法を実践する
● 自分に合ったシャンプーを使用する
アミノ酸系シャンプーは髪の主成分であるタンパク質の一種であるアミノ酸を使用しているので、薄毛にお悩みのある方におススメです。
ヒリヒリと刺激を感じる等、自分の頭皮に合わないシャンプーは抜け毛の原因となることがあるので、自分の頭皮に合ったシャンプーを使用しましょう。
● 過剰なシャンプーは避ける
シャンプーをする時に、力を加えたり、1日に何度も洗うことは避けて下さい。
1日2回以上の洗髪や頭皮への過度な摩擦は、頭皮が乾燥したり負担となるので、薄毛の原因に繋がってしまいます。
シャンプーは基本的に1日1回にしましょう。
●しっかりすすぐ
シャンプーやコンディショナーのすすぎが不十分だと髪の毛穴が詰まってしまう原因にもなるので、しっかりと落とすことが大切です。
● シャンプーは寝る前に行うのがおススメ
シャンプーは夜、寝る前に行うのがおススメです。
寝ている間に成長ホルモンが出やすくなるといわれているので、夜寝る前に髪を洗って頭皮を清潔に保つことで健康な髪が生えやすくなります。
● 髪を濡れたまま放置しない
髪を乾かさずにいると、湿気が頭皮の蓋となって雑菌やカビが繁殖しやすくなります。
シャンプーをした後は、髪の毛先ではなく髪の根元を中心にしっかりとドライヤーで乾かすと髪が痛みにくくなります。
質の良い睡眠を十分にとる
就寝中は、髪の毛や頭皮のダメージを修復する免疫細胞やホルモンの働きが活発になります。
副交感神経が最も活性化し、成長ホルモンが大量に分泌されるのは午後10時~午前2時の間といわれているので、その間に質の良い睡眠をとると薄毛改善に効果的となります。
早寝早起きを心がけて、質の良い睡眠時間を十分にとりましょう。
ストレスを溜めない
ストレスが溜まると自律神経が乱れて血行不良が起こりやすくなるので、毛根まで十分な栄養が行き渡らず、薄毛や抜け毛の原因となってしまいます。
自分なりのストレスを解消方法を見つけて穏やかに過ごすことが薄毛や抜け毛の予防となります。
カラーリングやパーマを避けるor回数を減らす
カラーリングやパーマに使用する薬剤は刺激が強いので、頭皮や髪に大きなダメージを与えて抜け毛や薄毛の原因となるので、回数を減らすか、できるだけ避けて下さい。どうしてもカラーリングをしたい方は、髪に優しいヘナのカラーリング剤がおススメです。
頭皮に負担をかけるヘアスタイルをしない
いつも同じ位置を分け目にしていたり、同じ位置で髪を結ぶ、ポニーテールなどのアップスタイルにしていると、常に強い力で髪が引っ張られる状態となり、髪や頭皮に負担がかかってしまいます。そこから薄毛が進行していくことがあるので、なるべく強く引っ張られないヘアスタイルにしたり、毎日同じヘアスタイルにならないようにするなどして、髪や頭皮をいたわりましょう。
紫外線から頭皮を守る
頭頂部は、日差しが当たりやすいので、日傘や通気性の良い帽子等を着用して頭皮を紫外線から守ることで頭皮の紫外線ダメージを防止できます。
育毛商品を利用する
上記で紹介したような日常生活を改善する方法の他に、女性用育毛剤や女性用育毛シャンプー・女性用育毛サプリメント等を利用する方法もあります。
これらの育毛対策商品の使用と並行して、日常生活を見直すことで、より早く、効果的に頭皮や髪の健康を得ることができます。
又、薄毛や抜け毛の症状がひどい場合は、薄毛専門クリニックでの治療という選択肢もあります。基本的に、どのクリニックも無料でカウンセリングを受けれるので、悩んでいる方は一度クリニックで相談してみてはいかがでしょうか?
まとめ
女性にとって髪は大切なものなので、髪にコシやハリがなくなったり、抜け毛が増えると気分も落ち込んでしまいますよね。
男性の薄毛の原因は先天的なものが多く、改善するのは困難な場合が多いのですが、女性の薄毛の原因は現代の生活環境にあるといわれているので、生活環境を改善すれば薄毛は解消できるんです!
生活習慣を見直して、美しい健康な髪を取り戻しましょう!