抜け毛とエストロゲンの関係について
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気になる抜け毛とエストロゲンの関係について調べてみました。
Contents
エストロゲンとは?
エストロゲンとは女性ホルモンの一つで、卵胞ホルモンとも呼ばれています。
生理周期を形成し、妊娠しやすい環境を整えるホルモンで、女性らしい身体つきや女性としての性機能を保つ為の働きをします。
又、精神の安定にも影響を及ぼす為、エストロゲンが減少するとイライラや不安を感じやすい等の月経前症候群の症状が現れやすくなります。
男性ホルモンと女性ホルモンの働きについて
男性ホルモンは、頭髪以外の体毛を濃くし、抜け毛の原因になるともいわれています。
それに対して、女性ホルモンは頭髪を健やかに、豊かに保つ働きをします。
男性ホルモンの働き
・筋肉や骨の生成を促進する
・(髪の毛以外の)体毛を促進する
・性欲を活性化させる
・気分の落ち込みを抑える
・髪の毛の、抜け毛の原因になる
女性ホルモンの働き
・女性らしい丸みを帯びた体型をつくる
・生理をコントロールする
・自律神経を安定させる
男女ともに両方の性ホルモンをもっている
性ホルモンが、男女の性差をつくりだしているのですが、男性だからといって男性ホルモンしか持っていないというわけではなく、男性にも女性ホルモンがあり、男女ともに、両方のホルモンを備えています。
そして、男女共に女性ホルモンによって髪の毛を保っているといわれています。
男性の薄毛の原因
男性ホルモンの一種であるテストステロンは、皮脂の分泌や毛母細胞などの分裂を促進させる働きがあります。このテストステロンが、毛髪や皮脂にある5αリダクターゼという還元酵素によって活性化されると、強力な男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)を生成します。
このDHT(ジヒドロテストステロン)は、毛乳頭に存在する男性ホルモン受容体(レセプター)と結びつき、髪の毛の正常なヘアサイクルを狂わせる為、男性の脱毛症に多いAGAを発症させるといわれています。
よって、薄毛を改善する為には、5αリラクターゼを抑制することが重要といわれています。
女性ホルモンが頭髪に及ぼす影響とは?
女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには以下の特徴があります。
・髪の毛を成長を促す
・髪の毛の成長期間を持続させる
女性ホルモンは、髪の毛の成長を促進させる作用がある
女性ホルモンのエストロゲンは、髪が生えるようになるには最も大切な成分の一つです。エストロゲンは毛乳頭細胞に作用し、髪の毛の成長を促進させる作用がある為、髪の毛が成長してから抜け落ちるまでの期間を長くしてくれる効果があります。
よって、このエストロゲンをしっかりともっている時は、薄毛やハゲを防ぐことができるといわれています。
ホルモンバランスが崩れると大変なことになります
ホルモンはバランスなので、女性ホルモンが増えれば男性ホルモンが減少します。
男性の薄毛の原因であるAGAは、男性ホルモンが5αリラクターゼという酵素と結びついて DHT(ジヒドロテストステロン)というホルモンに変化することで起こるといわれています。
その為、男性ホルモンをエストロゲンで抑えることで薄毛の進行を抑制させる効果が期待できるといえます。
そこで、薄毛改善の為に「女性ホルモンの注射を打ったり、女性ホルモンの薬を服用すればよいのでは?」と、考える方もいるかもしれません。
確かに体内の女性ホルモンが多くなれば男性ホルモンは抑制されます。
が、注射などで無理にホルモンを増加させるとホルモンバランスが崩壊します。
男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れてしまうと、身体に様々な害を与えることになります。
男性の体内に女性ホルモンが多くなると、精力減退・睾丸縮小等の症状が出るといわれています。
又、男性のホルモンバランスが崩れると、女性にだけ起こると思われがちな更年期障害も起こる可能性があります。
エストロゲンが薄毛を改善・防止する?!
男性ホルモンが作用しすぎると抜け毛が増えてしまう為、抜け毛を予防する方法の1つに男性ホルモンの働きを抑制するということがあります。
では、どうやって男性ホルモンを抑制すれば良いのでしょうか?
女性ホルモンには脱毛を予防・改善する働きがある
男性ホルモンが抜け毛の原因物質に変化することが分かって以来、その原因物質を抑制する様々な治療法や成分がでてきたと同時に、女性ホルモンが脱毛の原因物質から髪の毛の細胞を守っていることも分かりました。
女性ホルモンの中でも、脱毛改善に効果があるとされているのが、エストロゲンとプロゲステロンです。
エストロゲンは、男性ホルモンのテストステロンが変化してできる DHT(ジヒドロテストステロン)という脱毛因子が、頭皮の細胞にダメージを与えるのを防ぐ効果があるとされています。
又、女性も、ホルモンバランスの崩れや、更年期によるエストロゲンの分泌量低下によって、男性と同じような脱毛を発症することが分かっています。
大豆製品は男性ホルモンを抑制するのか?
大豆イソフラボンは、女性ホルモンに近い成分であることから今、注目されている成分です。
大豆イソフラボンを摂取することで男性ホルモンを弱め、抜け毛を減少してくれそうですが、調べた結果、一部には「まだその効果についてはハッキリとは答えが出ていない」という意見もあるようです。
ですが、「大豆を摂取するとイソフラボンの働きによって、男性ホルモンの働きが抑制されるので、抜け毛減少効果が期待できる」という意見が圧倒的に多かったです。
どのみち、エストロゲンは、髪にとって無くてはならないものであることには代わりありませんし、大豆に含まれるタンパク質は髪の毛をつくるうえで重要な栄養素であるので、髪の毛や頭皮の健康の為に摂取した方が良い食材といえます。
大豆以外に男性ホルモンを抑制するといわれている食材
•緑茶
•アロエ
•みかんの葉
•ノコギリヤシ
などです。
イソフラボンの過剰摂取に注意
男性がイソフラボンを1日に摂取しすぎるとホルモンバランスが崩れ、精子が減少したり男性機能が低下する等起こる場合があるようなので注意をして下さい。
過ぎたるは猶及ばざるが如し。何事も適量が良いですね。
納豆は血行を良くする作用があるといわれ、腸内の善玉菌を増やすのにも役立つのでおススメの食品ですが、女性の場合は食べ過ぎに注意です。
又、女性は、イソフラボンの過剰摂取により乳がん等のリスクがあります。
ホルモンはバランスが大切。毛髪のホルモンバランスとは?
理屈からいえば、髪の毛を育てる為にはエストロゲンを増やせば良いといえます。
健康な身体はホルモンのバランスの上に成り立っており、髪の毛のホルモンバランスも、男性と女性の両方のホルモンバランスがよく分泌されている状態をいいます。
このバランスが崩れた時に、髪の毛が成長しなくなり、薄毛となっていくものと考えられています。
エストロゲンの減少はホルモンバランスが崩れることによってのものですが、エストロゲンの過剰摂取もホルモンバランスを崩すことになります。
なので、薄毛=女性ホルモンの摂取という胆略的なものではなく、身体全体の状態をみながら対処をする必要があります。
健康な髪の毛を維持する為にも、頭だけではなく、身体全体の健康にも気を配るように心がけましょう。
まとめ
今回は薄毛とエストロゲンの関係について紹介をさせて頂きました。
私が調べてみたところ、一部には「まだ不明」という説もありましたが、圧倒的に「イソフラボンはDHTの働きを食い止めることができる」という意見が多かったです。
エストロゲンが髪の毛に良いのは間違いないですし、大豆は良質な植物性タンパク質なので、髪の健康や身体の健康の為にもおススメの食材といえると思います。